「好きで描いた絵を、誰かにみてもらいたい」。それにはどうしたらよいか考え「好きな本や雑誌に絵が載ったらうれしい」という気持ちから、イラストレーターの存在を知りました。それほど「イラストレーション」「イラストレーレーター」とは何か知りませんでした。その頃、知り合いのデザイナーに見せていただいたのが、まだ小さい版型だった、木内達郎さんの作品が表紙の「イラストレーターズ通信」でした。どうやって活動していいのかさっぱりわからなかった私は、まずはイラ通の冊子に参加してみようと思い、載せていただきました。また、初めてグループ展で、人に絵を見ていただいたのも 「イラ通展」が初めてでした。
イラストレーターとして活動しはじめて数年が経ちました。おかげさまで「イラ通」をきっかけでお仕事の依頼をいただけることも出来ました。イラストレーターの友人・知人も増え、若いイラストレーターからは「「イラ通」に参加してみてどうですか?」と聞かれることも多くなりました。私は「イラ通はコミュニケーションツールだと思いますよ」と答えています。「「イラストレーション」とは何か?」わからなかった私は、今は「イラストレーションはコミュニケーション」だと思っています。クライアントとのコミュニケーション、読者へのコミュニケーション。イラストレーションを描くということは、人と人とのつながりなのではと思うのです。そして「イラ通」は、そのきっかけとなっています。また実際に、掲示板での相談や、コンペティション、展覧会で顔をあわすきっかけともなる展覧会など、同業者同士のコミュニティの場にもなっていて、心強く思うことも多いです。
実績も経験もなかった新人イラストレーターに、人との出会いというチャンスを下さったイラストレーターズ通信事務局に感謝しております。今後もイラストレーター同志がお互いを尊重し、助け合う場であり、また、今後も私と同じような新人にとって開かれた存在になっていくことと思います。私も微力ながら、なにかお役にたてることがあれば幸いです。